赤坂周辺には多くのインターナショナルなホテルが存在するが、急に宿泊しなければならなくなった時など、必ずしも部屋が空いているとは限らない。
また幸い空室が当日確保できたとしても、金額的にはちょっと、、、という場合も多い。
そんな時に利用したいのがカプセルホテルだが、赤坂の中心部、つまり三筋通りやエスプラネード、一ツ木通りなどから乃木坂方面に赤坂通りを少し歩くと、周囲は急に静かになる。
スギ薬局の先の赤坂5丁目交番前交差点を渡り左折すると少し古い建物がひっそりと建っている。
それが「かぷせるイン赤坂」である。
もくじ
かぷせるイン赤坂の歴史
日本でカプセルホテルが最初にできたのは昭和54年、1979年の大阪だった。高度経済成長の真っ只中だ。列車の寝台車やサウナの仮眠室がモデルになったと言われている。
今日泊まった東京、赤坂の「かぷせるイン赤坂」ができたのは昭和60年、1985年だ。バブル時代の始まりの前年にあたる。このホテルは東都自動車株式会社により経営されており、1978年には同社のホテル事業の一号店として東京、赤坂に「マロウドイン赤坂」がオープンしている。二つのホテルは同じ赤坂通り沿いにある。距離も近く100メートルほどしか離れていない。千代田線赤坂駅から歩くと、かぷせるイン赤坂の方が約100メートル近い。
東都自動車株式会社が運営するホテルマロウドチェーン12店舗のうち、カプセルホテルはこの「かぷせるイン赤坂」のみである。
かぷせるイン赤坂の料金と設備は
宿泊料金も直営サイトからの予約割引プランだと¥3,100(税金:込 サービス料:込)である。通常料金は¥3,600。ただ、旅行の予約サイト経由の予約も可能である。料金はことなるかもしれないが、普段から利用している旅行サイトがあれば、それを利用すればポイントがたまってお得である。
かぷせるイン赤坂はウェブサイトからも予約可 |
建物は8階建てで、1階がフロント、2階から5階がカプセルルーム、6階がロッカールーム、7階がラウンジ、8階がサウナ、風呂となっている。カプセルは合計201室ある。フロント前のシューズロッカーに靴を入れてキーをフロントに預けるシステムだが、チェックイン後の外出は自由である。
周辺環境は静かでありながら、コンビニやその他の飲食店も充実している。
乃木坂駅も1km以内にあり、徒歩圏内である。タクシー利用でも初乗り運賃(¥410)で行ける。
東京を旅するベースとして必要にして十分な条件を兼ね備えている「かぷせるイン赤坂」。
女性専用フロアはなく、全フロア男性専用である点や、またwifiスポットが7階のラウンジに限定されている点が少し惜しい。
赤坂では現在、ビルの建て替え工事が盛んに行われているが、東京のカプセルホテルの原点のうちの一つとして今後も継続して現状維持していって欲しいものである。
2017年の春には、給湯設備の故障により風呂が使えなくなるというトラブルもあったのだが、現在では復旧し問題なく入浴できる。32年間にもわたって営業を続けてきた背景には、その他にもこまめなメンテナンスがあったのだろう。
「かぷせるイン赤坂」にはラグジュアリーと言うより、シンプリシティという表現が似合う。気取らない、飾らない、プリミティブな東京を味わうにはうってつけの宿泊施設である。
今後も多くの宿泊客によって支えられていくことだろう。
なお、カタカナで施設名の頭にカプセルインが付くホテルは都内に何箇所かあるが、ここ「かぷせるイン赤坂」とは関連はなく、別会社の経営である。
【追記】かぷせるいん赤坂は現在閉館中である。
2020年10月16日より~当面の間。(2024年1月12日現地調査)
詳細は下記の公式ホームページの重要なお知らせを参照していただきたい。
2024年1月12日「かぷせるイン赤坂」の現地調査をおこなったので、写真を載せておく。休館してから今年で4年目になる。近隣の交番の前にも新しいホテルができているようだが、こちらは営業再開への道のりはかなり険しそうである。
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