京成電鉄金町駅を降りる。
白いフェンスの仮囲い目に入ってきた。何の工事だろう。
近づいてみると、以下のような地図が掲示されていた。
建設業の許可票には、許可年月日が平成27年4月9日となっている。
そして、労災保険関係成立票には、保険関係成立年月日が、平成30年3月26日とある。フェンスで囲われたのは、ついほんの1ヶ月半ほど前であることがわかる。
しかし計画自体はかなり前からあったようだ。
ヴィナシス金町タワーレジデンス」(地上41階、高さ138.2m)が2009年に竣工された時点でこれ以上の変化はないと思っていたのだが、そうではなかった。
葛飾区のサイトを見ると、「金町六丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」に関する記事は最新で平成27年12月22日更新となっている。
東京都都市整備局のサイトにも情報が載っている。「金町六丁目駅前地区第一種市街地再開発事業 (葛飾区決定)」
東京都の平成27年11月19日の報道資料発表、「金町六丁目駅前地区市街地再開発組合の設立認可について」
地上21階/地下1階・最高高さ約84メートルの住宅が建設されるとある。
41階建のタワーマンションの隣に21階建ての高層マンションか、、、どんな光景になるのだろうか?
開発事業で消えてしまった店 太助
金町駅前の白いフェンスの仮囲いの中には様々なお店があった。
現在は見ることができない駅前の光景もGoogle ストリートビューで見ることができる。
立ち食いそば屋、マクドナルド、パチンコ店、牛乳屋、眼鏡屋といったのどかな商店街の雰囲気が感じられる。このGoogleストリートビューは2017年9月の撮影だが、2009年7月の遡って見ることができるので街並みの変遷を知るのにも便利である。
ここでそば屋から眼鏡屋に向かって歩いていくと、つい通り過ぎてしまう店があった。金町の伝説ともいえるもつ焼きの名店「太助」である。
パチンコ屋のとなりには、自動販売機が二台あり、その隣は明治牛乳のように見えるが、よくみると自動販売機の上の庇テントに「太助」の文字が見える。
二台の自動販売機の間が太助の玄関だった。太助に気づかずに通り過ぎてしまう人も多いようだった。
しかし、太助は金町でもっとも古いと言われるもつやきの名店だったのだ。
駅のまん前にあるにも関わらず、太助ほど場所がわかりづらい店もないだろう。
目立たないけど、いつもお客さんで賑わっていた。
東京都都市整備局のサイトの概要の一節には「狭小敷地による建物密集、老朽化、商業の低下が見られる状況にあり」とあるが、この太助では商業の低下はまったく感じられなかった。
確かに老朽化はあったと思うが、それが逆にいい味を出していたのだ。建物密集や老朽化には商業に対してプラスの側面もあるのである。
金町 太助のお勧めメニューは?
太助にいくと必ず頼むメニューがあった。
「ニンニクバター」だ。ニンニクをバターで炒めただけの料理を想像するけど、目玉焼きやアスパラガスも付いてくるお得で美味しいメニューだった。
もちろん、他のメニューも美味しい。もつ焼きは勿論だが、一見普通の名前でも独自の工夫が凝らされていた。
食べログで太助の情報を見る限り、閉店や移転の情報はない。
太助
03-3607-3092
東京都葛飾区金町6-5-6
どこかで再開してくれたらいいなぁと思っている。京成電鉄金町駅の線路を渡った路地にも風情がある店が並んでいるのだが、そこはずっと現状維持でいてもらいたいものである。
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