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ピョンチャンオリンピック観戦記:空席の謎とチケット入手法

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ピョンチャン オリンピックを現地で、あるいはテレビで見ていて真っ先に気づいたのは観戦席の空席の多さだった。基本的には立席と椅子席の2種類があるのだが、当然椅子席が価格が高い。価格帯は種目によって異なるが椅子席が高いことは共通している。

生で臨場感溢れるオリンピックを観戦した後、テレビで楽しむのもいい

空席が目立ったのは、椅子席が高額だったからかというとそうでもないらしい。事前に日本国内では抽選に漏れて購入できなかったとしても、現地では簡単に購入できたからだ。なぜこんなことが起きたのだろうか?

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オリンピック観戦チケットには国別のチケット販売枚数の枠がある

オリンピックでは1年前から海外でチケットの予約を受け付ける。ピョンチャンオリンピックの場合は、2017年2月に予約受付開始して1ヶ月で締め切る。そして3月に下旬に当選結果の通知がくる。

日本で受け取ったオリンピックチケット

その次に、チケットの当選結果が自宅に郵送されてくる。さらに本物のチケットが自宅に届くのは2017年12月だ。このようにチケット購入手続きに時間がかかるうえに、抽選に落選した場合満席と思い込んで見に行くのを諦めた人も多いようだ。

結果的に空席があったということは、あらかじめその国に割り当てられた販売枚数の中で抽選に漏れていたわけで、実際にはチケットは余っていたことになる。

たしかに事前にどの国で何枚売れるのかを予測することは難しい。

観戦するならテレビ中継の方がディテールまで解説付きで楽しむことができるが、やはり生で見て、その後NHKオンデマンド配信などで競技を見るとさらにリアルに楽しめるものである。

韓国は一番近い外国だから、一泊二日の日程でも十分往復できる。

ただし、オリンピック開催中の宿泊施設の直前予約は困難だし、宿泊料金も通常期の2倍から5倍である。

しかし、こういった事情は空席が目立った原因ではないようだ。

オリンピック観戦チケットを現地で購入するには010で始まる韓国のキャリア携帯電話が必要

ピョンチャンオリンピックプラザ前にはチケット販売所があり、そこで尋ねてみたところチケット購入には韓国の住民番号が必要とのこと。当然外国人には韓国の住民番号などはない。日本のマイナンバーか、パスポート番号などではチケット購入に使えないとのことだった。

オリンピックプラザ前のチケット販売所

しかし、ショートメッセージが受け取れる韓国の携帯電話があればインターネットから購入可能とのこと。幸いにも空港でレンタルした韓国の携帯電話があったのでその番号を使いインターネットからチケットを予約して、モバイルチケットを入手できた。たしかに空港で携帯電話をレンタルする際パスポートの提示が必要だから、一応は携帯電話もIDの代わりになる。

こういった情報は現地で聞いたことで、事前には全く知らなかった。

自分の場合、てっきりオリンピックチケットはソールドアウトで現地購入は無理だとあきらめていたのだ。

こういった人が多かったことが観客席に空席が目立った原因の一つにある。

オリンピックのチケットを世界中で効率よく販売するには

オリンピックチケットを効率よく販売するという点では今回のピョンチャンオリンピックは上手くいったとは言い難い。

オリンピック観戦にはセキュリティチェックが厳しい。それは観客席への入場の際の手荷物検査などだけではなく、チケット購入時も同様である。

ただチケット販売所に行き現金を払えば買えるわけではない。海外で購入するときは申し込み当選と同時にクレジットカード即時決済、チケットは自宅で本人受取り(ポスト投函では受け取れない)。

現地購入には、韓国の住民番号あるいは韓国のキャリアの携帯(日本の携帯をローミングで使用している場合は購入不可、またはレンタルwifiルーターで日本のスマホを使用している場合もショートメッセージ受信不可のため購入不可)

こういった制約により、セキュリティを確保しているのだが、逆にこのセキュリティチェックがチケット売れ行きにも影響している。チケットの売れ残りが多いとオリンピックの経済効果も期待できない。

現地でのチケット受け取りは、クレジットカードカード決済で、モバイルチケット受け取りだ。なぜこの方法が海外では使えない仕様になっていたのか?本人確認が必要ならば、パスポートをスキャンして送信し、チケット購入ID発行などの方法もあったはずである。

国別のチケット割り当て枚数を事前に決めてしまうと、当然売れ残りが発生する。売れ残ったチケットは現地販売というのでは完売させることは難しい。

空席の目立ったピョンチャンオリンピックの観客席

2020年の東京オリンピックでもチケットの販売方法が色々と検討されるはずだが、海外での購入が容易にできるようにしないと売れ残りの問題は必ず発生する。本人確認の方法は国ごとに異なるが、異なる国が1箇所に集まるのがオリンピックである。しかしそこに対応出来なければオリンピックのチケットは売れ残ることになるだろう。

ピョンチャンオリンピックでは、空席を埋めるためにボランティアを席に座らせたり、メダル授与式のチケットを無料配布していたそうだ。

オリンピックはテレビ放映で観戦する人が圧倒的に多いから、演出上の問題もあるのだろう。

セキュリティと利便性、そして経済効果の両立が課題だ。

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