今回紹介するのはジョージコーチの名言の特徴である「って」が多用されている動画からのフレーズである。わかりやすくするため、音楽に載せて反復再生できるようにし、字幕も自動ではなく、手動で付けたので、分かりやすくなっている。
以下が今回アップロードしたYoutube動画である。ジョージメンズコーチが2024年2月22日に発表した動画、
”『ダサい・つまらない男』はどんなに ”男磨き” しても一生モテない”に出てくるワンフレーズである。動画では7分24秒付近で話されている「関係ないって」「モテないって」というキラーフレーズである。このキラーフレーズの前30秒ほどはこの動画の中でも最も再生されている箇所となっている。このフレーズだけだと意味がわかりづらいため、説明を加えると、どんなにお金持ちでも、どんなにマッチョでも、そんなことは関係ない、モテない、という文脈で使われている。
もくじ
ジョージメンズコーチの名言、キラーフレーズは「って」にあるが、その意味は?
ジョージメンズコーチの決め台詞というか、キラーフレーズは、「って」というパッセージが使用されることが多い、最も有名なのは、「スポーツ経験がない男」で使用された「厳しいって」だが、それ以外でも「って」を多用している。その一例が今回取り上げて音楽化した「関係ないって」「モテないって」だが、それ以外にもこの「って」という助詞を使った例はたくさんあげることができる。
無駄って。
ダメだって。
やめろって。
危ないって。
などなど、あげればキリがない。ただし、ジョージメンズコーチの「って」はいつも同じ意味合いで使われている。
助詞の「って」には様々な使い方がある
「って」の用例として以下にいくつかの例を挙げてみる
自分の興味のある主題や話題をこれから述べるというシグナル
「って」は会話や文の中で話題を導入する際に使用される。この用法では、これから述べる事柄の主題や話題に意識を向けさせる役割をになう。
- 「昨日のパーティーって、楽しかった?」→「昨日のパーティは、楽しかった」とパラフレーズ(言い換え)可。
- 「このアプリって、無料で使えるの?」→「このアプリは、無料で使えるの?」と言い換え可。
上記の例では確かに言い換えは可能ではあるが、何が違うのかと言えば、「このアプリって」はフレンドリーな言い方で、「このアプリは」はフォーマルな言い方とも言えるが、やはり、話し手にとっては、そのアプリを使うのが初めてで興味深々と言ったニュアンスが「って」からは感じ取れる。「これってどうなんだろう」も、「これ」についてよく知らないが、興味はあるという状態が表されている。パーティも同様で、パーティに行きたかったのだが、何かの事情で行けなかった人が、パーティはどうだったのか興味深々な状態なのだろう。
強調
会話の中で特定の情報を強調したいときにも「って」を使用される
- 「本当にそれって大事なんだよ。」
- 「彼ってすごいよね。」→「彼はすごいよね」とも言い換えられなくはないが、彼って(本当に)の、本当にと言った感じの強調の意味が「って」には込められている。
疑問
疑問形の文で、「って」を用いて相手に質問する際に使われることもある。この使い方は、特に口語的な会話において。
- 「今の話って本当?」
- 「それってどういう意味?」
呼びかけ
名前や呼称を用いた呼びかけにも「って」が使われることがある。この場合、話し手は聞き手の注意を引くために「って」を使われる。
- 「鈴木って、今どこ?」
これらの例文からも分かるように、「って」は非常に汎用性が高く、日本語の口語で頻繁に用いられる助詞だ。文脈や話し手の意図に応じて、さまざまな機能を果たす。
ジョージメンズコーチの名言、キラーフレーズの「って」の意味はどれに当てはまる?
前段で、助詞「って」の使われ方を見てきたが、ジョージメンズコーチの場合どういう意味で「って」を使っているのか?
確かに、ジョージメンズコーチの話し方はフレンドリーな感じなので、そういうニュアンスで使っているとも言えるが、「危機感持てって」という決め台詞を「危機感持てよ」と言い換えた場合やはり意味は通じるが、ニュアンスは異なる。「危機感持て」とも異なる。「って」を文末につけると、それに続く言葉があるのだが、それを省略していると考えるとわかりやすい。
危機感持ってって(言ってるんだよ。わかるだろ。ちゃんと俺の言うこと聞けよ)。この文ではかっこの中の文が省略されていると考えるのが妥当である。
「関係ないって」も、同様に考えることができる。「関係ないって俺が言ってるんだから、わかるだろう。俺の言うことをちゃんと聞けよ」と言ったニュアンスである。「危機感を持て」は命令形になるが、「関係ないって」は命令形にできないことから、「ーしろ」といった命令形の省略形ではないことがわかる。
とすると、前段落であげた助詞の使い方のどれにも当てはまらない事になる。
強調でもないし、主題や話題の導入でもないし、疑問や呼びかけでもない。
「って」は「と」のインフォーマルな言い方
以上のことから、ジョージメンズコーチのキラーフレーズ「厳しいって」に代表される「って」の用法は、間接的な情報の伝達に使われる「と」のインフォーマルと言うか、カジュアルな形の使い方と言える。
なぜ間接的な言い方をジョージメンズコーチがとるのかといえば、ジョージ本人には当たり前のことでも、彼の話を聞いている人たちにとっては、当たり前のことではないからだ。場合によっては、彼の話のリスナー、聞き手からすれば、彼の話を聞いて初めて耳にする事だったり、意外な事実だったりするかもしれない。自分がモテるようになることが厳しいというか、難しいという自覚がない人が、「つまり君がモテる男になるのは厳しいという事だよ」と言われたら、意外性を感じるはずだ。
「厳しいって」は、「つまり厳しいと言うことだよ」
と言っても同じような意味にはなるが、彼独自の親友トークというフレンドリーさは感じられなくなってしまう。
「つまり、無理だという事だよ」→無理だって
「つまり、関係ないと言う事だよ」→関係ないって
「つまり、モテないと言う事だよ」→無理だって
「つまり、ダメだと言う事だよ」→ダメだって
「つまり、止めろという事だよ」→止めろって
ジョージメンズコーチの名言「厳しいって」に代表される、助詞「って」が使われているセンテンスは全て、
「つまり、、、、、と言う事だよ」という構文に当てはめるとしっくりくる。いろいろと理由はあるのだが、一言で言ってしまうと、こう言う事だよ。という意味も含まれるだろう。
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